自宅でパスタを作るとあんまり美味しくない、お店で食べる味となんか違うなどと思ったことはありませんか。
パスタは自宅でも簡単に作れますが、美味しく作るには少しコツが必要です。
それが「乳化」。パスタソースを作るときはこの乳化の行程がとても大切になります。
乳化はやり方を覚えたら誰でも簡単にできるので、この機会にぜひ覚えちゃいましょう。
しっかりできればお店のような味も再現できちゃうかもしれません。
パスタを作るときは乳化が命!その前に乳化って何?
パスタを作るときは乳化が命!と言われるほど乳化が大事な工程です。
乳化をすることでサラサラだったパスタソースにとろみがつきなめらかになり、油っぽさがなくなります。
また、パスタソースにパスタが絡みやすくなるので、食べたときに味に一体感が生まれます。
美味しいパスタを作るにはこの乳化が欠かせません。
では、乳化とは一体どんなものなのでしょうか。
乳化とは?水と油が混ざり合うって本当?
乳化とは、通常なら混ざり合わない水と油が均一に混ざり合うことを言います。
水と油だけを混ぜただけでは、2つは混ざり合わず分離したままです。
しかし、乳化剤と呼ばれる役割の物を一緒に入れることで、分離せずに水と油が混ざり合います。これが乳化です。
乳化すると液体にとろみがつきなめらかになり、舌触りもよくなります。
乳化剤に使われているものとしては、卵や大豆などの食品が挙げられます。
卵や大豆にはレシチンという成分が入っており、これが乳化剤になるのです。
また、食品添加物であるグリセリン脂肪酸エステル・ショ糖脂肪酸エステルなど乳化剤の種類は多数存在します。
パスタの場合は、パスタの茹で汁に含まれている塩とでんぷんが乳化剤です。
茹で汁(水)とオリーブオイル(油)が混ざり合って乳化され、美味しいパスタソースができます。
なぜ乳化が必要なの?乳化させることで得られるメリット
なぜ乳化が必要なのかというと、液体をなめらかにすることで一体感を持たせるためです。
水と油が分離したままでは口に入れた時に油っぽさを感じたり、舌触りがざらっとしたりします。これではあまり美味しいと感じることはできません。
乳化させることで水と油が均一に混ざり合い、液体がなめらかになり味にまとまりができます。これが乳化をさせる最大のメリットです。
パスタの場合だと液体にとろみがつくので、パスタソースとパスタが絡まりやすくなります。
パスタソースがしっかり絡むことによってパスタとの一体感が生まれ味にまとまりを感じ、より美味しくなるのです。
乳化が使われているものってどんなものがあるの?パスタソースだけじゃなかった
パスタソースのほかに乳化されているものとして最初に思い浮かびやすいのがマヨネーズです。
マヨネーズには酢(水)と油・卵黄が入っていますが、この場合だと卵黄が乳化剤の役割をしています。
また、ドレッシングやチョコレートのお菓子であるガナッシュ、バターや生クリームなども乳化されている食べ物です。
ドレッシングは始めは水と油が分離していますが、シャカシャカと振ることで乳化され液体が均一に混ざります。
パスタの乳化には茹で汁を使おう!乳化には茹で汁の塩分が大事
パスタを茹でるときには塩を入れることが基本。
パスタを作る工程で乳化をするときは、この茹で汁を使って乳化します。
茹で汁に含まれている塩とパスタが溶け出たでんぷんが乳化剤です。
塩が入っていることによって乳化をしたときにしっかりととろみがつきます。
また、パスタの中まで下味が付きコシのある歯ごたえの麺になるので、パスタを茹でるときには塩を忘れずに入れましょう。
パスタを茹でるときは、茹でる水の量に対して1%の塩分が必要です。
計算すると、水1リットルに対し塩が10g必要になります。
パスタを作るときに乳化させる方法
パスタを作るときに乳化させる方法は、どのパスタソースでも工程は同じです。
パスタソースを作った最後に茹で汁を入れて、乳化させます。
乳化させるときはしっかり混ぜることがポイント。
ソースが白く濁ってきてとろみがついてきたら乳化された合図です。
乳化はペペロンチーノやトマトソースなど色々なパスタに使えるので、覚えておいて損はありません。
乳化がうまくできるコツ
茹で汁は冷めたものではなく、熱いまま使います。
フライパンに茹で汁を入れるときは、一気に入れず少しずつ入れるのがコツ。
また、オリーブオイルと茹で汁の量は同じぐらいがいいとされています。
水分が多すぎるとパスタソースにとろみが付きにくいので注意しましょう。
茹で汁を入れたらとろみがつくまでしっかり混ぜ合わせることが大事です。
自宅でも簡単に作れる!美味しいペペロンチーノのレシピ
自宅に食材がほとんどないという場合でも、ペペロンチーノなら大丈夫。
ペペロンチーノはパスタの中でも少ない材料で簡単に作れるのが魅力です。
料理初心者でも短時間で作ることが出来ます。
ペペロンチーノを美味しく作るポイントは、オリーブオイルににんにくの香りづけをしっかりやること。そして乳化。
この乳化をしっかりやれば自宅でも簡単に美味しいペペロンチーノが作れちゃいます。
ペペロンチーノの材料(一人分)
- パスタ 100g
- ベーコン お好みで
- にんにく 2かけ
- 鷹の爪 1本
- オリーブオイル 大さじ3
- 塩 少々
- こしょう 少々
- パスタの茹で汁 50cc
ペペロンチーノの作り方
事前準備
- にんにくは薄くスライスしておく
- ベーコンは短冊切りに
- 鷹の爪はそのまま入れてもいいし輪切りにしても可
作り方
- 熱したフライパンにオリーブオイル・鷹の爪・スライスしたにんにくを入れる
- 鷹の爪とにんにくが焦げないように弱火でゆっくり炒める
- オリーブオイルににんにくの香りが付いてきたらベーコンを入れ炒める
- しっかり炒めたらパスタの茹で汁を入れ、乳化させる
- パスタソースが白く濁ってきてとろみがついてきたら乳化できている合図
- パスタを投入しパスタソースとしっかり絡めながら炒め、塩・こしょうをお好みで入れて完成
※パスタソースはパスタを茹でてる間に作るのがおすすめ。パスタソースと絡めるときは、パスタは熱いまま使いましょう。
ペペロンチーノのほかに乳化させて作るパスタ
乳化させて作るパスタはペペロンチーノ以外にもたくさん。
トマトソースのパスタやナポリタン、カルボナーラ・あさりの入っているボンゴレなども乳化することにより、美味しいパスタに仕上がります。
このように乳化は色々なパスタ料理に使えるので覚えておくと便利です。
乳化をマスターして自宅でも美味しいパスタを食べよう
乳化は料理を美味しくするために必要な行程。
自宅で簡単に作れるパスタも、乳化というひと手間を加えるだけで見違えるような美味しさを手に入れられます。
ペペロンチーノはシンプルな味ですが、美味しく作るにはコツが必要です。
パスタを茹でるときは塩をしっかり入れる・乳化をさせる、この2つを忘れずにやりましょう。
この2つは他のパスタを作るときにも使えるので覚えておくと便利です。
乳化するとパスタソースにとろみがつき、パスタによく絡むので口に入れたときの舌触りもよくなります。
自宅でもお店のような味が楽しみたいのなら、乳化は絶対にやるべきですよね。
乳化をマスターして自宅でも美味しいパスタを食べましょう。